ファッションビジネス研究科Graduate School of Fashion Business

ファッションビジネス研究科長メッセージMessage

“ファッション”を
創造するだけではなく
“ファッションビジネス”を
創造できる人材の育成

ファッションビジネス研究科長
吉田 康成

本大学院は、日本で唯一のファッション分野の専門職大学院として、次のようなユニークでかつ優れた特長を備えています。第一に、デザインとテクノロジーに特化したクリエイション領域と、そのクリエイションをマネジメントする領域が一体となって運営されています。この二つの専攻が一つの研究科の下に組織化され、高度なプロフェッショナル人材教育を実践している学校は世界にも例がありません。第二に、院生は学校法人文化学園が長年整備し蓄積してきた世界トップレベルの教育研究施設や設備などを、フルに活用することができます。第三に、多様な産学連携プロジェクトがたくさん用意されており、これらを通じて実践的なビジネス体験学習ができます。
この充実した教育・研究環境の下、理論だけではなく実践を伴った知識と技術を修得していくことが、ファッション産業界において即戦力として第一歩を踏み出すことを可能にします。

研究科構成図Structure Chart of Graduate School

ファッションビジネス研究科

専門職学位課程
ファッション
クリエイション専攻


学位:
ファッションクリエイション修士(専門職)
新しい知財価値を具現化できるデザイナーを育成

ファッションデザインコース


<将来の活躍分野>
業種:デザイナーブランド ・ ファッションアパレルメーカー
職種:オーナーデザイナー ・ インハウスデザイナー ・ニットデザイナー ・ テキスタイルデザイナー
グローバルに活躍するモデリストを育成

ファッションテクノロジーコース


<将来の活躍分野>
業種:デザイナーブランド ・ ファッションアパレルメーカー・商社
職種:モデリスト ・ パターンメーカー・ 3Dモデリスト・製品企画・ 生産管理
ファッション
マネジメント専攻


学位:
ファッションマネジメント修士(専門職)
グローバルなファッション界を牽引していく起業家、経営者、プロデューサーを育成

ファッション経営管理コース


<将来の活躍分野>
業種:ファッションブランド・ファッションリテーラー・ファッション系プラットフォーム・ショッピングセンター・商社
職種:ベンチャー起業家・経営者・ブランドマネジャー・マーチャンダイザー・バイヤー・ストアマネジャー・コミュニケーションマネジャー・ECディレクター・ビジネスコンサルタント

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TOPICS

ファッション業界の仕組みを実践的に学ぶ
「ファッションビジネスメソッド(演習)」

発表の様子
3DCADによるバーチャルサンプル

「ファッションビジネスメソッド(演習)」は、3コース合同によるグループでアパレルブランドを立案し、それぞれのコースの学修特性を活かしてアパレル製造卸のシミュレーションモデルを構築する必修科目です。
デザイン分野ではブランドコンセプトに基づいたデザインコンセプトの構想、シーズンコンセプトの提案、コアアイテムのデザインと20型のデザイン展開を企画し、テクノロジー分野ではパターンメーキング、3DCADソフトウエア「CLO Enterprise」によるバーチャルサンプルの制作と生産方法の検討と縫製仕様書の作成。マネジメント分野では、プロダクト・価格・流通チャネル・コミュニケーションの施策を行い、シーズンの売り上げ計画や損益計画を行います。このすべてのプロセスを事業計画書としてまとめ、プレゼンテーション形式で発表します。
アパレル業界における課題の発見、アイデアの創出、施策を立案し、ブランドコンセプトの実現に向けた商品展開の企画を行うことで、ファッション業界で活躍できる即戦力を養います。また、3DCADによるバーチャルサンプル制作を義務化するなど、今後のアパレル産業を見据えた取り組みも行っています。


時代に即した新規科目
「サステナブルファッションⅠ・Ⅱ 」「ファッションA Iとメタバース」

本大学院では、変化の速いファッション産業界に対応するため、時代に即したカリキュラムの策定を行っています。2022年度より開講した科目の一つが「サステナブルファッションⅠ・Ⅱ」。この科目では、サステナブルについての基礎知識やファッション産業における現状の問題を理解し、サプライチェーンにおけるそれぞれの段階で、より発展的で懸念される課題を発見し、その解決方法とこれからのモデルについて探ります。

【シラバス】「サステナブルファッションⅠ」
【シラバス】「サステナブルファッションⅡ」

また、2023年度には「ファッションAIとメタバース」を開講。この科目は、近年社会実装が本格化しているAIを活用するための業界の知識や課題、消費者のニーズなどを学びます。さらに、アパレルのもつ在庫課題の解決方法と、新しいファッションを生み出すための新スキームとして、メタバースを活用したファッション×テクノロジー領域に関して学びを深めます。

【シラバス】「ファッションAIとメタバース」



NEWS

円型ニットプリーツの製作方法で特許を取得

研究の成果
(本技術を使用した制作作品)
特許第7190182号

本大学院非常勤講師とファッションデザインコース院生共同により、はぎ・歪み・素材への負担のない円型ニットプリーツの製作方法を開発し、2022年12月7日付で特許を取得しました。
従来パーツをはぎ合わせたり、薬品で素材を加工するなどして製作するより、ほかになかった円型のプリーツを、今回開発した技術により、繊維の特性とスチームの力だけでより自然な風合いで美的に作製することを可能にしました。


BFGU × PUMA「Graphic Project」コラボ商品が発売

製品化された商品の一部

ファッションクリエイション専攻2年次を対象に、プーマジャパン株式会社との共同プロジェクトとして、BFGU × PUMA「Graphic Project」を実施しました。
今回の取り組みは、プーマジャパン株式会社の教育に関する社会貢献活動の一環として実現したプロジェクトで、3チームに分かれPUMAのリテーラーに向けたオリジナルグラフィックデザインの企画とガーメントの制作を行いました。プーマジャパン株式会社より1名ずつ各チームのコーディネーター役としてサポートに入っていただき、社内で実際に行われている手法や制作プロセスを用いたグループワークが実施されました。
成果発表会と審査会を実施し、制作したオリジナルグラフィックデザインは製品化され、プーマジャパンの商品として発売されました。

国際交流INTERNATIONAL EXCHANGE

グローバリゼーションに呼応した新たな時代の要請に応えるため、
様々な国際交流事業に取り組んでいます。

海外のファッションウィークやコンテストへの参加

Mercedes-Benz Prague Fashion Week 20S/S

チェコ国立プラハ応用美術大学との交流により、チェコ・プラハで開催されている「Mercedes-Benz Prague Fashion Week」に参加し作品を発表しています。また、本大学院は日本で唯一のファッションの専門教育機関として合同でショーに参加し、毎年複数のメディアで取り上げられるなど、高い評価を受けています。
また、ロシア・サンクトペテルブルク国立産業技術デザイン大学の主催で開催されるファッションコンテスト「International Contest for Young Designers ‘Admiralty Needle’」に本大学院が招待され、ロシアやヨーロッパの学生とともに日本を代表して出品しています。

海外の学生との交流

イギリス・サルフォード大学とのディスカッション

これまでに、フランスのエセック・ビジネススクールや、イギリスのサルフォード大学などの教員と学生たちが来訪し、施設見学や院生たちとディスカッションを行うなど、様々な学校が本大学院へ来訪し交流を深めています。
2022年度よりアメリカのパーソンズ美術大学大学院の院生との交流プログラムも実施。交流により相互の刺激となり、今後の研究や将来の仕事に活かされることを期待します。

グローバルセミナーの開催

文化学園国際交流センターが文化学園の学生を対象に企画開催している「グローバルセミナー」では、海外提携校の教員や国内外のデザイナー等の業界のプロを招いたセミナーを実施しています。常に最新のグローバルスタンダードを学ぶ機会となるほか、英語でのコミュニケーション力の必要性への気づきにもつながります。

    過去の主なセミナー(テーマ/講師)
  • 「4つの価値観に基づいた新世代のファッション」/【イタリア】ジュジー・ベットーニ氏(国際的エコハブ「C.L.A.S.S.」CEO兼創業者)
  • 「FROM FUNGI TO FASHION: キノコからファッションへ」/【インドネシア】ロナルディアス・ハータンチョ氏(バイオテック企業MYCL共同創業者)
  • 「フィッシュレザー:伝統はサステナビリティを革新する」/【イギリス】エリサ・パロミノ氏(セントラル・セント・マーチンズ講師)
  • 「KOCHÉデザイナーによるファッションセミナー」/【 フランス】 クリステル・コシェ氏(KOCHÉデザイナー)

文化学園国際交流センター(外部リンク)

産官学連携INDUSTRIAL-ACADEMICGOVERNMENT COLLABORATION PROJECT

ファッション産業界や行政機関との連携事業を多数行っています。

BFGU×YKK株式会社 AiryString® 共同研究プロジェクト

AiryString® を使用した院生作品

2021年度よりYKK株式会社と産学連携による共同研究プロジェクトを行っています。このプロジェクトは、ファッションテクノロジーコースの院生が、ファスナーテープのないAiryString® を使用して作品を制作するもので、AiryString® の特性を活かして製品化を目指すためのパターンメーキングと縫製方法の研究を行い作品を完成させ、成果発表会を実施しました。
プロジェクトを通じて主体的に学ぶことで問題解決能力の修得を目的としています。今後も本大学院では、産業界と連携し社会に求められる人材を育成していきます。

AiryString はYKK株式会社の登録商標です。

「XR Collection & Museum」への参加

3D化した作品

NTTドコモと小田急電鉄共催のイベント「XR Collection & Museum」にて作品の協力を行いました。ファッションデザインコースの院生が制作した作品を3D化した作品と、ファッションテクノロジーコースの院生が3DCADを活用して制作したバーチャル作品の計14作品を、スマートフォンやタブレットを向けるだけで、現実にいないモデルたちがファッションショーを繰り広げる取り組みを行いました。
XR技術により、「集まらない、いつでも見れる、新しい形のファッションショー」という今の時代に合った貴重な取り組みとなりました。

BFGU×株式会社KSG×パロニム株式会社 共同研究プロジェクト

研究成果発表会

ファッション経営管理コースでは、株式会社KSGとパロニム株式会社との産学連携による共同研究プロジェクトを実施しました。「DXを活用した非店舗型販売の可能性研究」をテーマとし、非店舗型販売の効果を高める「動画の質・コンテンツ量・投稿頻度」の最適解について研究。研究方法においては、パロニム株式会社の「Tig Creator」アプリを使用し、株式会社アメリカ屋(株式会社KSG傘下)商品のプロモーション動画を作成・拡散し、消費者の視聴結果を分析し、研究成果発表会にて研究結果を報告しました。

Tigとは、画面をタップするだけで動画内の知りたい情報を取得し、その先に設置された様々なセカンドアクションに誘導できるインタラクティブ動画技術です。

紹介動画Movie

What’s BFGU?|5分でわかるBFGU


STUDENT’S REAL VOICE|文化ファッション大学院大学 院生インタビュー動画