2018年度

2018年度ファッション経営管理コース修了研究Completed research

 
 
 

 

  

ストリートカルチャーブランド「OTSC.LAB」の事業計画
―中国における新規アパレルブランドの開発―

近年、ミレニアル世代やZ 世代の台頭により、世界でファッションのストリート化が進んでいる。しかし、現在の中国市場においては、トレンドの波に乗ろうとするブランドが多いのに対し、ストリートカルチャーに根ざしたブランドが極めて少ない。
この計画書は前の世代と大きく変わった消費意識やライフスタイルを持っている現代の若者たちに向け、ストリートカルチャーを発信するアパレルブランドの開発計画である。
インターネットと豊かな物質環境で育てられた若者たちにオンラインとオフラインのチャネルを使って、商品、サービス、体験を提供する。
第1章は事業背景の紹介、第2章では事業環境を分析。第3章で事業のターゲットやポジショニングを設定し、競合分析を踏まえ、事業内容、ブランドの計画を確定する。そして、第4 章ではテストマーケットを行い、第5、6章で2019年度のシーズンMD、年間MD、3年間の流通・プロモーション計画を行った。第7 章はオペレーション計画、そして第8 章では3 年間の売上計画、損益計画、投資計画などを作成。最終章は長期的な展望を述べた。

  

中国の子供服市場に参入する「MINIMONO」の事業計画

現在、中国のアパレル全体のマーケット規模は1兆4368億元(約22兆円)、日本のアパレル全体規模は9兆円と、中国は日本の約2.4倍の規模となっている。また、中国の子供人口2.27億人のうち、1、2線都市に住む子供達は1.27億人(約56%)で、この子供達が子供服消費の主力となると予測している。
本論文では、中国の子供服市場で自分の新規ブランドを立ち上げるための起業のための調査、分析、及び事業計画を論じた。
第一章「中国市場における子供服市場について」の第一節は三項に分けた。第一項と第二項は中国の子供及び子供の親の特徴、子供服市場の全体の4Pを分析し、現在の中国子供服市場の成長ポテンシャルとその方向性について述べた。
そして、第三項SWOT 分析では、第一項と第二項の整理・まとめである。
現在中国の子供服市場の成長ポテンシャルに参入するべく、具体的な施策を第二節に説明した。五つの力による競争構造を分析して、さらに中国の既存子供服ブランドの調査・分析、及び比較をしながら、自分の新規ブランドを差別化マーケティングにより、ビジネスの可能性があると分析し、起業することにした。
以上を受けて、第二章ではブランドのコンセプト、初シーズンのデザインコンセプト、ショップの立地からVMD コンセプト、マーチャンダイジング、計数計画などのプランを論じた。

  

アパレル領域におけるシェアリングエコノミーの現状調査と新事業提案
―若手デザイナー作品のシェアリング事業―

ここ数年、ファストファッションが急速に成長している状況でありながら、ファッションのオリジナリティーやデザイン性にこだわる消費者も多く存在している。
日本の若手デザイナーはオリジナリティがあり、デザイン性も高いが、実際の消費者層に届くことは非常に難しい。また、特殊な衣装が必要なスタイリストやトレンドに敏感な消費者にとって、世の中で売られている既成服は物足りないという声もあった。
情報通信技術の発達とスマートフォンの普及により、シェアリングエコノミーは世界中で潮流となり、日本でも多くの消費者に利用されている。従って、シェアリングエコノミー市場がまだ成長し続けている中で、私は若手デザイナーと、特殊で1点物を求めている方のシェアリングビジネスを立ち上げたいと考えた。
本研究により、実際にビジネスとして成り立つ可能性を分析し、事業計画を作成する。アパレルの独自性を高める一方で、ファッション業界における大量生産と大量廃棄などの課題を解決し、社会への貢献も期待する。

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