下記は2022年度生向けカリキュラムです。
1年次の主な授業FIRST YEAR SUBJECT
基礎研究・創作
研究テーマを設定し、調査・試作・検証を行い、作品制作・ポートフォリオを作成し成果発表を行う。このような研究活動を通して、研究テーマに関する知識を深め、調査する能力を修得するとともに、研究テーマに即した素材、パターンメーキング、加工、縫製の知識と技術を学ぶ。
ファッションテクノロジー理論Ⅰ
パターンメーキング理論を通して、平面製図による立体構成を理解し、衣服デザインを具現化するための設計・制作の知識と技術の修得を目指す。新たなテクノロジーを活用し、デザインにつなげ発展できる応用力を身に付ける。
ファッションテクノロジー演習Ⅰ
「ファッションテクノロジー理論Ⅰ」で身に付けた知識・技術を活用しオリジナルデザインの制作を行うことで、様々なデザインに対応できるパターンメーキング技術を修得する。理論と演習を学ぶことでモデリストとしての基本的な知識と技術を修得する。
ファッションビジネスメソッド(演習)
各コースの院生合同によるグループで、アパレルブランド事業を計画する。アパレル業界における課題の発見、アイデアの創出、施策を立案して、ブランドコンセプトの実現に向けた商品展開の企画を行う。またアパレル3DCADによるバーチャルサンプルでコアアイテムのデザインを具現化、生産方法の検討を行う。
アパレル3DCADⅠ
CLO Enterpriseの基礎オペレーションを学ぶ。また、オリジナルデザインのバーチャルサンプルを作成し、それを活用したポートフォリオの作成を行う。アパレル3DCADの基礎を学び、新たなテクノロジーを活用し、デザインへと発展できる応用力を養う。
アパレル3DCADⅡ
「アパレル3DCADⅠ」で学んだ基礎オペレーションをもとに応用オペレーションを学び、即戦力として使用できるレベルにする。アパレル企業の3Dデザイナー、モデリストの養成を目的とする。就職活動も視野に入れ、基礎研究・創作の作品をシミュレーションしたポートフォリオの作成を行う。
アパレルCADパターンメーキング
衣服デザインを具現化するための設計・制作力の育成を目的とし、CREACOMPOⅡの基本的なオペレーションを身に付け、アパレル産業での効率的な工業設計の流れと生産システムへの運用を理解する。
アパレルテキスタイル演習
創造性豊かなデザイン表現に直結するテキスタイルのあり方を学ぶため、基礎知識の確認から始め、それを基本として日本の伝統染色技法などを学修する。また、日本のテキスタイル産地の様相と世界の産地、そして流通の現状も学ぶ。
アパレル人間工学
衣服設計に必要な人体形状に関する条件や要因、およびそれらの関係性を体系的にとらえる力と、静立時、動作時の人体とパターンの関係を学び、多様なデザインに対応できるパターン設計能力を身に付ける。
インターンシップ(テクノロジー)
修了後のキャリアを視野に入れた就業体験を通じて仕事や企業、業界、社会への理解を深め、自己の適正を見極める分析をして就職活動につなげることを目的とする。
クリエイティブシンキング
アイデアを発想&創出していくデザイナーの発想方法を理解する。従来の枠組みから外れるような独創的なビジネスコンセプトの創造を可能とする「観察・洞察力」「問題発見力」「発想力」「編集力」の向上を目的とする。
サステナブルファッションⅠ
ファッション業界のサステナビリティに関する基本的な情報や考え方を学ぶ。情報収集と分析を通して、ファッションビジネスにおいて適切な意思決定ができる能力を身に付ける。
サステナブルファッションⅡ
「サステナブルファッションⅠ」にて学修したことをもとに、ファッション産業における現状の問題を整理し、サプライチェーンにおけるそれぞれの段階で、より発展的で懸念される課題を発見し、その解決方法とこれからのモデルについて探る。
素材の特性・応用
作品制作に対して適した素材の選び方や加工方法を学び、各種加工機器の使い方やデータ作成方法について修得。様々な素材や副資材、加工・縫製現場に精通するプロフェッショナルから市場のものづくりについて学び、理解することで新しいテクノロジーを活用したデザインへと発展できる応用力を身に付ける。
素材論
アパレル・ファッション製品における素材・テキスタイルの基本的性能を理解する。繊維の種類、構造をはじめ、着心地、色柄・風合いの感性など、ファッションビジネスに関わる上で不可欠なテキスタイルの知識への理解を深める。
テキスタイルデザイン
テキスタイルを具現化する理論・技法・工程について学ぶ。前半は、卓上織機で素材、組織を違えたオリジナルテキスタイルの制作、後半は染色加工などの学修を発展させオリジナルテキスタイルの制作を行う。
デザイナーブランドの商品企画
デザインの「モノ」、顧客の「ヒト」、体験価値の「コト」の三要素の関係性から商品を企画する方法を理解し、ブランドの設計と商品企画を具体化できる能力を身に付ける。その上で、自らのブランド企画をポートフォリオとしてまとめる。
デザイン画
各自のデザインに対する研究テーマを軸に、様々なサブテーマをプラスのアイデアとして追加、探究していくことで、デザイン展開の可能性を広げていく。自分のデザインテーマに対して独自の表現方法を探り、アイデアを模索し、伝える技術を修得することで、オリジナル性豊かなデザイン表現方法を身に付ける。
ドレーピングⅠ
ベーシックジャケットを通して、ジャケットの機能性を考慮したゆとりのとらえ方を学ぶとともに、バランスのとらえ方、基本的なドレーピング技法を修得する。また、ドラフティングでは工業縫製を意識したファーストパターン作成のための調整方法を学ぶ。
ニットCADⅠ
ニットCAD演習を通して実際の仕事の流れに即した工業横編ニットの基礎と、ニット製品の生産方法の一連の流れを理解することにより、ファッションビジネスにおけるニット製品の展開方法を学ぶ。
ニットCADⅡ
ニットCADとコンピュータ横編機を使用した実習を通じて、ニットCADによるニットプログラミング・ニットパターンメーキング・ニットデザイン・仕様書作成方法を理解する。ニットデザイナー・パタンナー・コンピューターニット技術者としての業務が行える知識を得る。
ニューテクノロジー演習
アウトドアウエアやスポーツウエアのデザイン、パターン、縫製仕様、機能性を市場調査や特別講義を通して理解する。教育現場として初の導入となる超音波加工機などの特殊設備や接着機を使用した作品制作を通して、個人のスキルアップと修了研究・創作での作品制作の可能性を広げる。
美学
ファッションを創造、あるいは受容するための重要なヒントになるいくつかの概念(コンセプト)を毎回キーワードとしてかかげ、講義を中心に作品の分析やプレゼンテーション、ディスカッションを組み合わせながら学ぶ。
ファッション英会話
国際的に羽ばたくクリエイターに必要とされる総合的な英語力の向上を目指す。リスニング、ライティング、プレゼンテーション力など、コンテストやポートフォリオ作成の場で要求される英語力の修得を目標とする。
プロダクションテクニックⅠ
メンズアイテムのパターン制作および既成ジャケットの解体を通し、衣服構造を理論的かつ体系的に理解する。またトワル縫製演習を通して、縫い代がシルエットに及ぼす影響や、アイロン操作による変形や面積移動(くせ取り)につい
学び、様々なデザインやアイテムの設計に活用する応用力を身に付ける。
ベーシック・ソーイング
縫製工場で使用されている生産機器を使用した縫製演習を通し、服の構造および服種ごとの製造過程における要点、縫製工程を理解する。縫製技術の基礎力を向上させ、衣服制作力の向上、品質の良い衣服を作る力を身に付ける。
ラグジュアリー・メソッド
西洋服装史や高級衣料の仕立て方についての知識を得ることは、大量生産が主流となった現代であるからこそ振り返る必要があり、これからの服づくりを創造する基盤となる。高級衣料に関連する講義、コルセットの制作演習、ドレーピング演習を通して、知識に裏付けされた確かな技術力の修得へとつなげる。
流行論
ファッションの流れを変える革新的な創作は、「流行」を超えた発想によって生まれてきた。こういった視点から、社会学的流行論の知識の修得に加え、独自性、創造性のある作品制作に不可欠な観察力、洞察力、分析力を養うことを目的とする。
2年次の主な授業FINAL YEAR SUBJECT
修了研究・創作
テクノロジーを活用したデザインを商品化に発展させることをテーマに、調査・試作・検証による作品制作、ポートフォリオ作成、さらには展示、ファッションショーでの成果発表を行う。主体的な研究活動を通じた問題解決能力を修得する。
ファッションテクノロジー理論Ⅱ
「ファッションテクノロジー理論Ⅰ」で修得した原型利用の衣服デザインの具現化に必要な知識をもとに、囲み製図(メンズ、レディース)の理論と、縫製仕様を考慮した工業用パターン作成、有り型利用によるデザイン展開を修得する。
ファッションテクノロジー演習Ⅱ
「ファッションテクノロジー理論Ⅱ」で修得した囲み製図の理論から製品にする実務を学修する。テクノロジー(パターン、素材、縫製)に特化した架空のブランドをグループで企画し、これから市場で求められるブランドや商品についてディスカッションを行い、製品化を想定した作品制作を行う。
グローバルビジネス論
ファッション知財をグローバルに事業化するために、世界のファッションビジネスの仕組みと市場、地域専門性の高い実務知識、トレンドを理解することで、ビジネスのグローバルな展開案を策定できる力を養う。
グローバルプロダクト戦略
アパレル生産におけるグローバルプロダクト戦略の必要性と有効性、その背景となる基本要素QCDとの関係性、またグローバル化の中での需要変化による新たな課題等を理解することで、グローバルプロダクトにおける戦略を立案できる能力を身に付ける。
コンピュータニット
コンピュータ横編機を使用した演習と作品制作を通して、横編ニットの特徴を理解し、アパレル業界における横編ニットのデザイン方法を学ぶ。同時に無縫製ニット「ホールガーメント」のデザイン方法を理解する。作品制作や研究に役
てる発想力・提案力・編集力を養う。
知財マネジメント論
知的財産、特にブランド(商標)とデザイン(意匠)の保護の仕組みを中心に学ぶ。事例を通じて、攻めと守りの観点から知的財産の管理のノウハウを修得し、実務に応用できるようにする。また、日本だけでなくアジア諸国、米国、欧州の法制度についても理解する。
デジタルデザイン画
商材となるアパレルアイテムの構成と資材・製造工程を理解し、グラフィックソフト(Illustrator)を用いイラストを制作する技術を身に付ける。各自の「デザイン作品」を、ビジネスを前提により「作品化・商業化」に向け作成することで、プレゼンテーション能力の向上を目指す。
ドレーピングⅡ
「ドレーピングⅠ」で修得した基本的なドレーピング技法をもとに、様々なテーマをもとにアイデアを練り、部分縫いにより造形していく。自由な発想で布を扱うことで、作品制作に応用できる力を養う。
ブランド起業演習
クリエイターが自身のクリエイションをファッションビジネスへと昇華させる編集力に加えて、テクノロジーを商品化に結び付ける提案方法を自ら思考し、オリジナリティあふれる起業を立案するにあたっての経営管理や分析方法など、必要なノウハウを身に付ける。
プロダクションテクニックⅡ
毛芯仕立てのジャケット制作を通して毛芯のパターンメーキング、縫製方法を修得する。さらに作成した工業用パターンによる再現性の考察を行う。素材と縫製の整合性を考慮した工業用パターンの作成技術を修得する。