履修科目一覧Fashion Design Course Curriculums

下記は2022年度生向けカリキュラムです。

ファッションデザインコース履修モデル (pdf)

1年次の主な授業FIRST YEAR SUBJECT

基礎研究・創作

前期から進めてきた各自のクリエイションに対して 10~15体の作品に仕上げ「終了制作コレクション展示」として発表。コンセプトに基づいてフルコーディネーションで展示するために、作品の見せ方だけでなく、ステージや会場の構成、照明、ポートフォリオを通じたプレゼンテーションの方法までを学ぶ。

クリエイション造形Ⅰ

個々のクリエイションに適した造形能力の修得を目的とする。理論において個々のクリエイション視野を広げ、演習において造形力を培う。さらにクリエイション視野の拡大を図るため、デザイン・芸術・ビジネス・文化的な各分野の専門家による特別講義や国内外のデザインコンテストへの募集も行う。

ファッションデザイン&ソサエティⅠ

歴史上のファッションデザイナーの作品とその時代の社会との関連性をひも解き、その視点が現代ではどのようにデザイン展開できるのかを考える。ファッションと社会の関係性を常に意識しながらデザインに対して多面的なアプローチができる力を身に付ける。

ファッションビジネスメソッド(演習)

各コースの院生合同によるグループで、アパレルブランド事業を計画する。アパレル業界における課題の発見、アイデアの創出、施策を立案して、ブランドコンセプトの実現に向けた商品展開の企画を行う。またアパレル3DCADによるバーチャルサンプルでコアアイテムのデザインを具現化、生産方法の検討を行う。

プレゼンテーション演習Ⅰ

プレゼンテーションツールの一つであるポートフォリオの作成を通じて、デザインの目的や意図、デザイン発想、さらには商品・作品制作の背景を伝える方法を学ぶ。その結果、一人ひとりがデザインを語る「ストーリーテラー」となることを授業の目的とする。

アート&デザイン

デザインを含めた美術(アート)の歴史的な変遷の概略を学修し、鑑賞や作品制作、プレゼンテーションなどによって各々の造形・表現における発想力・思考力・分析力を養うことを目的とする。

アドバンスドCADデザイン

デザイナーとして、CADを利用したデザインの可能性を広げ、表現力を高める。デジタルデータの可能性を広げ、多様なソフトウエア・周辺機器・特殊機器と結び付けることにより、一段階上の表現力を育む。

アパレル3DCADⅠ

3DCADソフトウエア「CLO Enterprise」において、基礎的なオペレーションがデジタル上で行えることを目標とする。デジタル上での造形力を培い、今後制作において、デザイン表現や発想へと技術的な視点から結び付ける力を養う。

アパレル3DCADⅡ

「アパレル3DCADⅠ」で学んだ基礎オペレーションをもとに応用オペレーションを学び、即戦力として使用できるレベルにする。アパレル企業の3Dデザイナー、モデリストの養成を目的とする。就職活動も視野に入れ、基礎研究・創作の作品をシミュレーションしたポートフォリオの作成を行う。

アパレルCADオペレーション

アパレルCADにおける基礎オペレーションを主軸とし、衣服設計への理解とパターン作成に必要とされる基礎知識・基礎技術を学ぶ。ポートフォリオ作成等にデータ移行ができるよう、CAD内にて作成したデータの互換性を理解し、各種ソフトウエアへの変換方法を修得する。

アパレル生産

アパレルメーカーなどが生産をする際の、製品プランを構成する考え方、意思決定をするためのプロセスを学ぶ。状況に応じた判断基準の絞り込み方を見つけてPDCAのシミュレーションを繰り返しながら、プロダクトマネジメント全体を理解する。

アパレルテキスタイル演習

創造性豊かなデザイン表現に直結するテキスタイルのあり方を学ぶため、基礎知識の確認から始め、それを基本として日本の伝統染色技法などを学修する。また、日本のテキスタイル産地の様相と世界の産地、そして流通の現状も学ぶ。

アパレル人間工学

衣服設計に必要な人体形状に関する条件や要因、およびそれらの関係性を体系的にとらえる力と、静立時、動作時の人体とパターンの関係を学び、多様なデザインに対応できるパターン設計能力を身に付ける。

インターンシップ(デザイン)

将来のキャリアを視野に入れ、各自の専門性追求と業界・業態・職業自体への理解を深めることを目的とする。審査を受けて希望するデザイナーブランド企業、アパレルメーカー、デザイン事務所、あるいはテキスタイルメーカー等、関連企業も対象として実務体験を行う。

サステナブルファッションⅠ

ファッション業界のサステナビリティに関する基本的な情報や考え方を学ぶ。情報収集と分析を通して、ファッションビジネスにおいて適切な意思決定ができる能力を身に付ける。

サステナブルファッションⅡ

「サステナブルファッションⅠ」にて学修したことをもとに、ファッション産業における現状の問題を整理し、サプライチェーンにおけるそれぞれの段階で、より発展的で懸念される課題を発見し、その解決方法とこれからのモデルについて探る。

素材論

アパレル・ファッション製品における素材・テキスタイルの基本的性能を理解する。繊維の種類、構造をはじめ、着心地、色柄・風合いの感性など、ファッションビジネスに関わる上で不可欠なテキスタイルの知識への理解を深める。

デザイナーブランドの商品企画

デザインの「モノ」、顧客の「ヒト」、体験価値の「コト」の3要素の関係性から商品を企画する方法を理解し、ブランドの設計と商品企画を具体化できる能力を身に付ける。その上で、自らのブランド企画をポートフォリオとしてまとめる。

デザイン・ディベロップメント

デザイン発想の方法・型を修得し、自分らしい「デザインストーリー」の構築力向上を目的とする。各自の「デザインストーリー」の構築力向上のために、「思考・発想パターン」「マインドマップ」など、アイデアを発展させる情報編集方法を学び理解する。

デザイン画

各自のデザインに対する研究テーマを軸に、様々なサブテーマをプラスのアイデアとして追加、探究していくことで、デザイン展開の可能性を広げていく。自分のデザインテーマに対して独自の表現方法を探り、アイデアを模索し、伝える技術を修得することで、オリジナル性豊かなデザイン表現方法を身に付ける。

ニットデザイン

講義とコンピュータ横編機を使用した演習により工業横編ニットの特徴を理解し、ファンションビジネスにおけるニット製品の位置づけを学ぶ。コンピュータニットの最新機器を使用してニットデザイン発想に役立てるだけではなく、布帛製品を含めたトータルな創造力を身に付け、プレゼンテーション能力を養う。

日本美術概論

日本史における各時代の美術表現からその背景にある美意識を探り、現代とデザイン、特にファッションとの関連性を考察しながら、日本的美の表現における変遷を学ぶ。歴史的な美術作品の表現を学ぶことにより、自身の制作におけるアイデアの源泉を広げ、作品発想につなげることで表現を深める。

美学

ファッションを創造、あるいは受容するための重要なヒントになるいくつかの概念(コンセプト)を毎回キーワードとしてかかげ、講義を中心に作品の分析やプレゼンテーション、ディスカッションを組み合わせながら学ぶ。

ファッション英会話

国際的に羽ばたくクリエイターに必要とされる総合的な英語力の向上を目指す。リスニング、ライティング、プレゼンテーション力など、コンテストやポートフォリオ作成の場で要求される英語力の修得を目標とする。

ファッション文化論

企画力や作品の商品価値を戦略的に構築する力を養うため、自分の作品やデザインの現代的意義や思想的な奥行きについて論じる力を身に付ける。また、商品企画の普遍的意義について討議できるようになることを目的とする。

流行論

ファッションの流れを変える革新的な創作は、「流行」を超えた発想によって生まれてきた。こういった視点から、社会学的流行論の知識の修得に加え、独自性、創造性のある作品制作に不可欠な観察力、洞察力、分析力を養うことを目的とする。

2年次の主な授業FINAL YEAR SUBJECT

クリエイション造形Ⅱ

独自の視点とビジネスの視点で新たなクリエイション造形の可能性を追求することを目的とする。作品に反映させるためのデザイン解説、ドレーピング、パターンメーキング、メンズの理論・技術解説を取り入れ、研究作業に主眼をおいた能力向上のためのスキル開発を行う。

修了研究・創作

各自が探求してきた 2年間の創作活動の成果として修了作品13~18体(フルコーディネート)、およびポートフォリオにまとめる。審査を受け、コレクションショー、およびプロフェッショナルバイヤーに向けた展示会に出品する。さらに、ビジュアルプレゼンテーションとして「BFGU MAGAZINE」にまとめ、公表する。

ファッションデザイン&ソサエティⅡ

社会事象によって生まれる生活者の意識をとらえ、ファッションデザインを生み出す「各自の方法論」を確立することを目的とする。ファッションデザインは社会事象とつながっていることを理解し、クリエイティブな思考方法である「仮説的推論・アブダクション」や「類推的思考・アナロジカルシンキング」を修得する。

プレゼンテーション演習Ⅱ

ポートフォリオの制作を通し、プレゼンテーション能力の向上を目指す。デザイナーの制作意図、クリエイションが伝わるポートフォリオを制作することにより、プロのデザイナーにとって必要不可欠な"伝える"能力を修得する。

グローバルビジネス論

ファッション知財をグローバルに事業化するために、世界のファッションビジネスの仕組みと市場、地域専門性の高い実務知識、トレンドを理解することで、ビジネスのグローバルな展開案を策定できる力を養う。

グローバルプロダクト戦略

アパレル生産におけるグローバルプロダクト戦略の必要性と有効性、その背景となる基本要素 QCDとの関係性、またグローバル化の中での需要変化による新たな課題等を理解することで、グローバルプロダクトにおける戦略を立案できる能力を身に付ける。

コンピュータニット

コンピュータ横編機を使用した演習と作品制作を通して、横編ニットの特徴を理解し、アパレル業界における横編ニットのデザイン方法を学ぶ。同時に無縫製ニット「ホールガーメント」のデザイン方法を理解する。作品制作や研究に役立てる発想力・提案力・編集力を養う。

知財マネジメント論

知的財産、特にブランド(商標)とデザイン(意匠)の保護の仕組みを中心に学ぶ。事例を通じて、攻めと守りの観点から知的財産の管理のノウハウを修得し、実務に応用できるようにする。また、日本だけでなくアジア諸国、米国、欧州の法制度についても理解する。

デジタルデザイン画

商材となるアパレルアイテムの構成と資材・製造工程を理解し、グラフィックソフト(Illustrator)を用いイラストを制作する技術を身に付ける。各自の「デザイン作品」を、ビジネスを前提により「作品化・商業化」に向け作成することで、プレゼンテーション能力の向上を目指す。

ブランド起業演習

クリエイターが自身のクリエイションをファッションビジネスへと昇華させる編集力に加えて、テクノロジーを商品化に結び付ける提案方法を自ら思考し、オリジナリティあふれる起業を立案するにあたっての経営管理や分析方法など、必要なノウハウを身に付ける。