2015.08.05夏期特別講習会「デザインとパターンの研究 ―M・VIONNETから ITで開発するオートクチュールまで―」を開催しました
2015年7月25日(土)、26日(日)、本学と文化服装学院 生涯学習部共催で夏期特別講習会を開催しました。
25日(土)は、小杉 早苗教授(ファッションビジネス研究科長、文化服装学院 学院長)や櫛下町 伸一教授(ファッションクリエイション専攻 専攻長)をはじめとするファッションクリエイション専攻の教員が、約350名の受講生に向けて講演・作品解説を行いました。また、セーレン株式会社ビスコテックス・ファッション事業部 事業部長代行の牧野 彰氏による講演も行われ、新たな技術を加えたデジタルプロダクションシステムが紹介されました。
第1部は、小杉教授による「M・VIONNETから ITで開発するオートクチュールまで」と題した講演を行いました。普遍的な美の観念や、これまで生み出されてきた創造性豊かな作品の具体的な解説に加え、現代の世界情勢や技術革新を踏まえた新しいオートクチュールの潮流について考察を行いました。
小杉教授による講演の様子 |
第2部は、セーレン株式会社の牧野氏より、同社のオンリーワンシステムである“ビスコテックス”についての紹介がありました。100年を超える技術と最先端のITの融合により、オーダーメイドから大量生産まで幅広い活用で21世紀型ビジネスモデルへ挑戦していくセーレン株式会社の企業方針を、受講生の方々は大変関心を持った様子で聞いていました。
セーレン株式会社 牧野氏による講演の様子 |
第3部は、櫛下町教授による「メンズコレクションの傾向と若手クリエイターの作品」と題した講演を行いました。最新のコレクションや若手クリエイターの作品を解説するとともに、時代を超えて進化を続けるスーツスタイルの真髄をデザインやパターン、縫製技術等のあらゆる角度から解説しました。
櫛下町教授による講演の様子 |
第4部は、本学ファッションクリエイション専攻の教員7名による「ニュークチュールの提案・解説」を行いました。なかにはセーレン株式会社の協力を得て製作した作品も含まれ、実物作品とパターンを披露しながら解説を行いました。
本学ファッションクリエイション専攻の教員7名の製作した作品 |
26日(日)は、前日の講習会に参加した受講生の中から希望した約40名の受講生を対象に、立体裁断のワークショップを実施しました。
前日解説を行った“ニュークチュール”の中から、馬場園 晶司准教授によるドレスとケープコートの2点をドレーピング師範の後、受講生全員で実習を行いました。
立体裁断の経験者を対象としていた事もあり、短い時間の中で形づくり、中には自分なりのアレンジを試みて魅力的なトワルを完成させた受講生もおり、大変活気のあふれる有意義な時間となりました。
馬場園准教授によるドレーピング師範の様子 |