2015年度ファッション経営管理コース修了研究
 
ファッション・ロー
ファッションビジネスにおける知的財産権に関わる紛争事例研究

ヒト、モノ、カネの自由化に向けてのグローバルな動きが、世界では展開されている。自由化とは、言い換えれば「競争」だ。国際社会で「競争」するにあたって、まずは自らの権利をしっかりと保護しなければならない。本研究では、知的財産権について学び、紛争事例研究をした。第1章では日本の知的財産権、第2章では海外の知的財産権、第3章では世界各国の紛争事例研究、第4章ではその事例を分析。立体商標が論点となった、Hermes社のBIRKIN事例や、単一色に権利を与えるかどうかが論点となった、Christian Louboutin vs Yves Saint Laurentの真っ赤なソール事例や、ファッションECサイト「GRL(グレイル)」が人気ブランドの模倣した商品をネット販売し、不正競争防止法違反に問われた事例を分析した。
自社を守るためには知的財産権は不可欠だが、果たして雁字搦めにすることは良いのだろうか。この研究を進めていく上で、新たな疑問も生まれた。

 
中国における子供服セレクトショップの起業計画

現在中国経済が成長する中、中国人の生活水準の上昇にともない、ファッションに対する関心にも高まりが見られる。ITによる情報化、ビジネスのグローバル化の進展は、中国人のファッション感覚にも驚くべき変化をもたらしており、子供用のファッションにおいても新たに様々なニーズが生まれつつある。
私は将来、そうした子供服における消費需要を満足させるために、中国で独自の世界観を創出する、個性的かつ高感度志向の子供用ファッションブランドを展開するセレクトショップを立ち上げたいと考えている。
欧米や日本などでは子供服ファッションビジネスは既に成熟しているが、中国人にとっては「子供服セレクトショップ」は、まだまだ新鮮なコンセプトである。とはいえ、現在の子供服市場にこうした新業態を導入するのは易しいことではない。
そこで本論文では、私が中国で子供服セレクトショップを立ち上げるために必要な市場考察を丹念に行い、それを受けて自店の起業計画について述べる。

 
コンテンポラリーブランドのグローバル戦略とマーケティング研究

日本では経済産業省等により国を上げて、ファッション産業の成長のため、様々な対策を行っている。しかし、日本のファッションビジネスは、先進国間の比較ではグローバルマーケットでの日本の販売額が極端に少なく、国際的競争力が不十分な状態である。日本のアパレル企業のグローバル進出はごくわずかである。本研究ではそれらの魅力溢れるファッションブランドのグローバルな戦略とマーケティング研究を基に、自らコンテンポラリーブランドのグローバル戦略の提案を行うことで、日本のさらなる魅力向上と「日本ブランド」の確立に向けての取組が前進することを目的とする。
第1章では、日本のアパレル市場における国際化の現状を調査し、第2章ではグローバル戦略を推進している企業の事例を基に調査分析した後、第3章ではファッションブランドのグローバル戦略の概要を論じている。日本の素材・技術力を強みとしたグローバルな商品の推奨、フラッグシップ戦略、ライセンス型の取り組み等の戦略提案を行った。

 
日本の横編みメーカーによるファクトリーブランドの開発
―日本の横編み業態と新規事業開発の研究―

1990年代以降、横編みアパレルの製造が海外に移り、国内の横編み製造業者は大きな衝撃を受けた。横編みアパレルの輸入数量の比率が99%を超えた現在、国内の製造業を守るのは重大な課題である。近年、クールジャパン政策、J∞QUALITY認証の推進などをはじめ、日本製造業者は増々国際市場で注目されている。筆者は、この時点で、横編み製造業者を再生する対策はファクトリーブランドであると考えた。
本研究は、第1章で日本横編み産業の過去と現状を分析する。第2章で既存製造業者を経営主体にあげ、その規模、設備、資源に合わせた、ファクトリーブランドの新規事業計画を提案する。

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